忘年会のお店探しに口コミ評価は不要?--グルメサイトを検証する

グルメサイトのユーザビリティテスト結果です。

今回はイベント行事で幹事を務めることが多い人に、ぐるなびFooMoo by HotPepperという主要グルメポータルサイトの忘年会特集を見て忘年会で利用するお店の候補探しをしてもらい、サイトのどんな点が見られているのかをチェックしました。
被験者は、幹事を務めることが多い20代後半から30代前半の男女4名(男性2名、女性2名)。候補のお店を2〜3件ピックアップしてもらった時点でタスク終了としました。なお、お店選びの主な条件として、時期は12月中旬から下旬、エリアは神田周辺、忘年会の参加人数は会社の同僚10〜15名ほど、予算は会社からお金が出ない想定で自由としました。

本文内では以下3点が提案されていました。

  1. 一覧画面ではトップページと同様の詳細な検索軸を用意しておく
  2. 一覧画面では簡易表示、詳細表示の両方に対応する
  3. 利便性の高い機能の認知を促す

http://japan.cnet.com/marketing/eyetracking/story/0,3800081493,20405195,00.htm

この結果をみて自分ならどんな設計をするでしょうか。
ジャストではありますが、

  • 地域を選択したタイミングで、そのエリアの人気店写真を流します。絞り込みを行わないという行動は網羅性を期待した行動ではなく、良い店を逃すかもしれないという機会損失へのリスクを過大に心配しているだけです。人は自分の望んでいる情報だけを欲しているわけではなく、予期しない出会いは常に求められています。
  • 簡易な一覧情報と詳細情報への両ニーズを満たすのは難しいと思います。基本的には簡易な一覧表示としておき、詳細を知りたいユーザに負担無く詳細情報を提供するという考え方になります。そこで、一覧画面上ではページの遷移をせずに、Ajax等で詳細情報が表示されるようにする。もしくは、一覧画面でチェックを入れた店舗について、あとからチェックを入れた各店舗の詳細情報を並べ比べて閲覧できるようにします。
  • リスト機能の認知を上げてもそれ程利用率は上がらないのではないかと思います。本来ならメソッドを習得して効率的に進めるべきですが、人は自分の能力を過信しがちです。詳細情報を閲覧した、あるいは数秒以上滞在した店舗の情報をページの右カラムへ自動的に表示させておけばよいのではないでしょうか。